日语综合教程第六册第九课 课文与翻译
时间:2025-07-06
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日语综合教程第六册第九课 香住から白兔海岸
(全新日中对照)从香住到白兔海岸
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阿部昭(あべ あきら1935-1989)
海を見て来ると言われて、わざわざ海を見に出かけるなんていうのは初めてだ。
子供の頃からざっと四十年、湘南の海辺で暮らしてきて、ことさらしげしげと海を眺めることはない。私が元来景色というものに鈍感な人間だからかもしれないが、相手が生みのような茫洋たる代物では、こっちがいくら力んでも仕方がない。そっとしておくほかはない。あれはお日様と同じようなもので、まともに鑑賞したりできるものじゃない、そこにちゃんとひかえていてくれれば安心していられるという、そういう性質のものだと思っている。
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说起来看海的理由,专门为看海而出门还是第一次。
从孩子时算起,我在湘南海边大约住了四十年,所以不用特地屡次去看大海。也许我原本就是对风景之类的东西感觉迟钝的人,如果对象是大海这样广阔无边的巨无霸的话,我无论如何逞强也无济于事,还是暂且不惊动它为好。它与太阳同类,本不是可以正面欣赏的东西,如果将它牢牢实实地控制在那里,那才使人放心,我认为它就是如此之类性质的东西。 ?
山の懐で育った人は、山に対して、やはり私と似たような気持ちを抱いているにちがいない。私のほうでは、山の奥深くに入ると、妙に落ち着かなくて、すぐにも逃げ帰りたくなるのであるが。
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在大山的怀抱中长大的人,对大山一定也怀有与我相似的感觉吧。而当我进入到大山的深处时,就会离奇地变得焦躁不安,想马上逃回去。
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そんなわけで、海も山も、景色のほうはもっぱら新婚さんやお年寄りの団体さんにお任せして、当方が面白いのは、
景色よりもやっぱり人間、
どんな名所よりもやっぱり東京、
と、日頃から田舎の人たちの反感を買うようなことを公言すてじゅた。
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正因为这个缘故,大海也好,大山也好,景色优美的地方还是全都让新婚夫妇和老年人去吧,我感兴趣的是公开表白“景色再好也比不过人,名胜再美也比不过东京”这样平时常遭乡下人反感的话。
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しかし、今度ばかりはそうもいっていられないらしい。なにがなんでも三日間は海を見て暮らすこと――それをやらないことには、帰るに帰れないという悲壮な旅のようである。 ?
可是,似乎只有这一次不能这么说。无论如何,这三天得看着大海过日子,如果不这样,即使想要回去也回不去,就这样踏上了悲壮之旅。
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実は私、日本海を見るのはこれが初めてだ。玄界灘をチョイと遊覧船みたいなもので走ったことがあるにはあるが、そんなのは見た部類には入るまい。それに先刻も言った通り、海辺育ちの心安さで、何処の海を見たって、
(あ、やってますなア)
ぐらいにしか思わない。あんなもの、三十秒以上眺めたことはない。
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其实我看到日本海还是第一次,虽然曾在玄界滩乘坐有点像游览船似的船,跑是跑过一次,但这似乎不能归入“看”的范围。正如刚才所说,在海边抚育起来的安心感,甭管见了哪里的大海,也只不过想:“啊,就那么回事吧。”像那样看海,不会超过三十秒。
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日本海だって、おおかたこんなものだろうとタカをくくっている。全然期待がない。見る前から、何も報告することがないんじゃないかと心配している。それで、途中で厭になって逃げて帰ってくるといけないからと、一計を案じて、タフな友人を一人連れて行くことにする。
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日本海大概也就是那么回事吧,根本未将它放在眼里,所以完全不抱期待。在去看之前,就担心可能会没什么可报告的。然而,也不能因为半路感到厌烦逃回来,便心生一计,决定带上个健壮的朋友一起去。
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昔、テレビ局で一緒に仕事をしていた頃からの永年の飲み友達で、気心の知れたM君というのに電話そて、「山陰へ二、三日、カニを食いに行く気はないかね?」と持ちかける。 「君は何もしなくていいのだ。毎晩温泉に入って、酒を飲んでりゃあいいのだ。」
などとうまいことを言って、その実、彼をカメラマン兼レンタカー用のお抱え運転手として活用しようという悪い魂胆である。ワニザメをだます因幡の白兔みたいなものだ。 ?
他是从前在电视台共事过的一位酒肉朋友,趣味相投的M君,我给他打电话提议说:“有没有兴趣到山阴去玩两三天,去吃螃蟹?”还对他说了如此之类的好话:“你什么也甭管,每晚泡温泉、吃螃蟹就行了。”而实际上,我是想将他作为摄影师和租贷的汽车司机来用的,看上去就像欺骗大鲨鱼的因幡小白兔。
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かくして、無粋な男二人連れで出かけた。
策划好了,两个不懂风雅的男人便结伴出门了。
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来て見れば、日本海は、荒海だった――
来了一看,日本海真是狂暴的海。
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これでは俳句としても字あまり、結論としても馬鹿馬鹿しすぎて話にならないが、私として実感だから致し方ない。そ …… 此处隐藏:11721字,全部文档内容请下载后查看。喜欢就下载吧 ……